発達障害の一つである自閉スペクトラム症(ASD)
健常者と異なり、変わった性格や特徴を持っています。
そのため健常者の中に馴染むことができず、悩んでいるASDの人が多くいるのが現状です。
ASDが悩む大きな原因は自分で自分のことが理解できない点です。
ASDは周りと異なる感覚を持っているので、周りと同じ感覚では自分を理解することができません。
しかし、ASDの特徴を分解していくと、とても面白い魅力的な特徴が詰まっております。
今回は、ASDの特徴の中でも矛盾した特徴3つを解説していきますので、ASDの方の自己理解に役立てれば幸いです!
注意:これはあくまで筆者個人(ASDグレーゾーン)に関するものです。
その1 人付き合いは苦手だけど、寂しがり屋
人付き合いが苦手
ASDは基本的に人付き合いが苦手です。
その原因はコミュニケーションがうまくできないことにあります。
・興味の範囲が狭いため、共通の話題が少ない
・相手の意図を理解するのに、多くのエネルギーを使う
・目的のないことができない
・自己肯定感が低いため、恐怖心が強い
このようなASDの特徴があり、仕事以外の人との付き合いが少ない傾向があります。
実は人と繋がっていたい
とは言っていますが、本当はとても寂しがり屋です。
ASDは人と繋がっていたいと言う欲がとても強いのです。
なんなら、全世界の人と友達になりたいとまで思っています笑(筆者)。
これは自己肯定感の低さから承認欲求を求めているところにあります。
しかし、1人で過ごすことが多いので、他者からの承認を感じられる場面がほぼなく、寂しさを感じています。
とはいうものの、実際は淡白な付き合いを好み、プライベートをめちゃくちゃ大事にしていおり、矛盾しています。
狭く深い人間関係があっている
承認欲求からくる寂しさはASDに限らず誰でも持っている欲求です。
その欲求を満たすために友達を多く作ろうとするのではなく、気の合う友達を大切にしていきましょう。
筆者は無理に友達を作ろうとキャラを作り、頑張っていました。ただ今でも連絡をとる人はほとんどいません。
その2 責任感は強いが、無責任
「やるべきことをやらなければいけない」という思いが異常に強い
ASDはとにかく責任感が強いです。いや、強すぎるのです。
「誰かの役に立ちたい」、「誰かに必要とされたい」と感じています。
こちらもASDの自己肯定感の低さからの承認欲求から生まれた思いです。
しかし、ただの承認欲求からの責任感ではありません。
ASDはそれに加えて、完璧主義で自分に厳しい傾向があります。
そのため、同じ責任でも健常者よりも重く背負い込んでしまいます。
「この責任を果たせなければ、生きている意味がない!」
と極端すぎるかもしれませんが、割と冗談抜きでそんな気持ちで取り組んでしまいます。
責任を背負いすぎて、責任を果たせない
ASDは責任を背負いすぎてしまいます。
その結果、自己の許容範囲を越えてしまった場合、失敗してしまったり、自身が病んでしまって、責任を果たせなくなってしまいます。
さらにその失敗体験から、小さな責任を避けるようになってしまうと、周りから信頼されず、無責任な人と思われてしまいます。
本当は誰よりも責任感が強いのに、無責任と思われるのは不本意ですね。
うまく周りに頼ることができれば、周りから信頼される長所!
ASDはそもそも周りにものを頼むことに抵抗があります。(というか頼み方がわからない)
そのため、少しずつ人に頼む習慣をつけていきましょう。
すべて自分で背負い込み、失敗や病んでしまう前に、恥ずかしからず自分のできないこと苦手なことをオープンに伝えることはむしろ信頼を得ることの近道です。
このように責任感の強さの欠点をうまく回避できれば、周りからの信頼が得られる魅力的な長所になり得ます。
筆者は協調性が低すぎるのですが、責任感が強すぎるあまり、失敗したら周りに迷惑をかけてしまう責任を避けてることも原因の一つだと言えます。
その3空気が読めないけど、読める
場の空気と関係なく思ったことを言う
ASDは場の空気に流されない傾向があります。
これはASDの脳の機能障害より、雰囲気やジェスチャー、お世辞など非言語的なコミュニケーションを理解することが難しく、周りがどのような振る舞いを期待しているのか察することが下手だからです。
そのため、時々変わった発言をしてしまい、場の空気を乱してしまいます。
これは決して悪いことではないですが、「空気を読む」ことを重んじる日本の文化の中ではどうしても浮いてしまいます。
空気の変化には敏感
しかし、ASDは人より神経が研ぎ澄まされており、空気の変化を敏感に察知することができます。
自分の行いによる空気の変化はいち早く察知し、いち早く居心地の悪さを感じてしまいます。
誰かに注意される前に自己反省を終わらせてるレベルです笑。
しかし、事前に「空気を察する」ことは苦手なので、どう振る舞えば「変な空気」にさせないか気を付けることが難しいのです。
このようにしてASDは「空気が読めないのに、空気が読める」という矛盾が出来上がります。
自分にあった環境を見つけよう
「空気を読む」というのは日本の特徴的な文化です。
もちろん、良い面と悪い面がありますが、ASDにとって悪い面が強いです。
みんな同じを好む古い体質の環境では、私たちのような「空気の読めない」人は外国人のようなもので浮きやすく、変な目で見られやすいです。
しかし、外国人と違い、私たちASDは見た目は全く同じ日本人です。
周りは同じ日本人だからこうであるはずという肯定観念により、より変な目で見られてしまいます。
そのため、ASDは古い体質の職場や環境を避け、多様性に寛容な多国籍な環境に居心地の良さを感じるかもしれません。
日本の環境の中で育ったおかげで、「空気を読む」こと自体は理解していますが、決して「空気を読めない」ことは悪いことではないですよね〜
まとめ 矛盾だらけな性格を楽しもう!
このようなASDの矛盾した性格は客観的に見れば、大変面白く魅力的な性格をしていますね笑(自画自賛)。
ASDは自分で自分をコントロールすることが難しい傾向にあります。
この原因の一つとして自分で自分を理解できないことが挙げられます。
そのため自分の変な性格を一つ一つ理解し、対処法を見つけていくことで、生きづらい生活が少しは楽になっていくのではないでしょうか。
お最後までご覧いただきありがとうございました。